火曜日, 2月 20, 2007

Sn3シンポジウム

スクリーンリーダーで本文を読んでいる方のために、今日は写真を一番下にまとめて貼り付けております。

今回のデンバー訪問は、Sn3シンポジウムという鉄道模型の会合に参加するためでありました。米国の鉄道模型は一般の鉄道メインラインを中心にしたNMRAという組織のコンベンションが初夏に..ナローゲージコンベンションという軽便鉄道の会合が夏の終わりに開催されます。Sn3というジャンルは、隙間市場のさらに局地のようなジャンルでありまして、縮尺は実物の1/64のSゲージという超レアものの中でもさらにそのナローゲージを趣味とする人たちの集まりであります。1/24から1/22.5を縮尺とするGゲージ、1/48のOゲージ、1/87もしくは1/80のHOゲージ、1/150のNゲージの間にヒッソリと生息する、幻のゲージがSゲージのナローという分野であります。「私は鉄道模型が趣味です」と宣言しますと、多くの方が「あぁ、Nゲージですね、私も小さいときにやっていました。HOゲージというのもありますよね」という反応が返ってくることが多いのですが....これは、本当に会話を続けるのに難儀するのであります....まるで、「ロックが好きです」と言ったら「私もビートルズ好きです」とか、「クラッシック音楽が好きです」と言ったら「私も、モーツアルトとか、第9とか好きでした」と反応が返ってくるような状況でありまして...私の趣味とする世界は....えーと1/64のSゲージもしくは、1/48のOゲージというジャンルでさらに、実物のレールの幅は3フィートのナローゲージというジャンルで、1920年代から1940年代のコロラド山中を走っていた、D&RGWやRGSという鉄道、もしくは森林鉄道をモチーフにしたもので...多分全世界に3000人ほど、それもSn3というジャンルに限定すると全世界に同好の士は500人ほど、中でも毎年ことなる都市で開催するSn3シンポジウムに必ず参加する人は約300名という世界なのであります。
というわけで、毎年顔を合わせる馴染みの連中ばかり...昨年はシアトルでSn3シンポジウムが開催され、拙宅を3日間オープンハウスで開放し、模型の展示をしたところ...3日間で200名のゲストが訪問したような次第...自宅に200名のお客さんは、とんでもない数ですが....お互いファーストネームで呼び合う同窓会のような気心の知れた連中の集まりで...コンピュータ系のヲタクたちとは、全く異なるヲタクの集まりであります。

会場では、それぞれの会社、個人、販売店の店主が持ち寄った新製品、中古品を展示即売していたり、クリニックという講義で「実感的な木の作り方」「自然に汚れた質感を表現する塗装の仕方」「岩肌の表現と色付け」なんてセミナーを聞いたり、地元の鉄道公園に行ったり、地元の人が自宅に所有する鉄道模型の運転場(レイアウト)を訪問するのが楽しみであります。

会場では、模型の機関車や各種車両、駅舎や鉄道施設の建物の模型、写真などを持ち寄りコンテストが開催されます。昨年9月のナローゲージコンベンションでは、各部門の1位獲得と、カラー写真の部5年連続というチャレンジを達成しましたが..今回は、展示規模も小さいしジャンルが限られているので...白黒写真を3点、カラー写真を3点持ち込みました。無記名の展示で、来場者が展示番号を書いて投票するという選出方法で結果は、白黒の部、1位、2位、3位を獲得...そして、さらにカラー写真の部、1位、2位、3位を獲得...「おい、Sam(と呼ばれているのですが)、おめぇやり過ぎだぜ!!」と妬みでもかうかと心配したのですが...皆、受賞後に駆け寄ってきて握手攻め...「コングラチュレーション、Sam、俺も1票入れたぜ」という暖かい言葉の嵐でありました。私の持論は「デブと鉄道模型の好きな人に、悪党は居ない」っていう説でありまして、両方兼ね備えている人のなんと多いことか...ははっ...

友人の、Jimmy Boothは、蒸気機関車/動力車の部門で1位になりました。シェイという機関車で、この車両は、私のために特注で仕上げてもらって逸品であります。

さらに、会場で個人のクラフトマンというよりアーティストが仕上げた機関庫を発見....思わず購入してしまいました。庫の中の工具ひとつひとつの緻密な工作に驚愕...1時間眺めていても飽きないほど、多くの物語がこの建物に秘められています。普段は、手荷物のみでスーツケースなどチェックインしない私なのですが、手持ちのカメラ機材から何まで全てチェックインして、この機関庫を大事に膝の上に抱えて(実際には、頭上のオーバーハングに収納しましたが)デンバーからシアトルまで運んだのでした。明後日は、これまたシアトルから東京まで、大事にコイツを連れて帰らねば....

コンテストの受賞、シェイ機関車の納品、そしてクラフトマンの仕上げた逸品の機関庫を手にして、まさしくご満悦、至福の時を過ごしたのでありました。

では、ふるかわでした














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