木曜日, 4月 26, 2007

5月に私の写真集が出版されます!

5月に米国で、私の写真集が出版されます。とは言っても、私のグラビア写真ではなく、あはっ誰も見たくないってば、コロラドの山奥を走っているクンブレス&トルテック鉄道の写真を数年間に渡り撮りためたもの、176ページ、全頁カラーで米国の定価は$49.95なり、売上は保存鉄道の寄付として取り扱われます。この出版社から、日本へのシッピングも取り扱ってくれるか?日本の出版系ショッピングサイトの取扱可能性も含めて現在問い合わせ中...なり...

 

NABの記事の更新もできないままなのですが、ちょっと個人的に嬉しい出来事なので、先にエントリさせてもらいました。

では、ふるかわでした

月曜日, 4月 23, 2007

NAB2007にて、その4(SONY後半)

07: Sonaps:日本で開催されたInterBEE2006で発表のあったHDベースのニュース制作統合環境がNAB2007でもデビュー、「日本SGI(株)社製 SANソリューション」を採用、ITネットワークの活用して、取材から編集/送出/アーカイブにいたるワークフローを実現するHDトータルニュース制作システムであります。マルチフォーマット・メディアサーバーのMediaVenueを核にシステムは構成されています。


08: Theater:招待者向けのシアターは例年のように4Kデジタルシネマの映写会場、
公開間近の「スパイダーマン3」の音声が外部にまで聞こえていました。5月の公開では、iMaxシアターのデジタルシネマ上映館でぜひ観てみたいものです。このプロジェクタはXRDパネルを使用したもので、4K SXRD (Silicon X-tal Reflective Display)の最上位機種SRX-R110は1万ルーメンで885万画素(4096x2160)
はフルHDTV/1080Pの4倍ということになります。この4K プロジェクターは、六本木ヒルズのデジタルシネマ上映にて、スターウォーズの近作やバッドマン・リターンズの映写にも使われていましたね。銀座のSONYショウルームにおいても近く4Kシネマの常設展示をされると伺っています。
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press_Archive/200406/04-0604/

09: Hot Profucts: 今年NAB2007の話題のひとつは、フラッシュメモリを採用した”XDCAM EX"シリーズの技術展示でありましょう。既報の通り、PanasonicはP2システム(大きさはPCMCIAカードと同等で中身は4枚のSDメモリを実装)という、在来のテープベースDVCAMに加えてフラッシュメモリカードをベースにした記録方式で製品群を固めてこの数年間着実に実績を伸ばしてきました。
そこにSONYは、従来のテープベース(デジタルベーカム、HDCAM, HDV)やXDCAMに加えてサンディスクと共同で新フラッシュカードの規格(SxS:エス・バイ・エス、なにやら工務店の建築工法みたいな名前ですが...
)を提唱することとなりました(記者発表日本の記者発表)。形状は次世代のPCMCIAカードとも言える、Express Card仕様に準じたものとなっています。

10: Broadcast and Professional Display: 液晶スタジオ・モニター LUMA業務用液晶ビデオニター“LUMA”の新シリーズ『LMD-2450W』『LMD-2050W』『LMD-2030W』と液晶マスターモニター 『BVM-L230』などの展示...スタジオやプロダクション用のマスターモニター(編集映像の確認や色調整などをする基準モニター・ディスプレイ)はCRTベースしかあり得ないと主張していたSONYから液晶ベースのマスターモニターが出荷されるとは、驚きでありました。この分野はシバソク、松下(液晶のスタジオモニター以外にハリウッドと共同でTH58-PZ600などのシネマモードをマスターモニター画質にチューニングしつつあり)、などが凌ぎを削っていますが、CES2007で展示されたSONYの有機ELディスプレイは「国際フラットパネルディスプレイ展」でも話題となっていましたが、有機ELは明日から出荷可能なテクノロジーではないのか....今日この日に勝負するには液晶でとの思いでLUMAシリーズを投入してきたのでしょう。

11: XDCAM:SONYのプロ用放送機器のまさに旗艦プロダクツが青紫レーザー技術を採用したXDCAMで、大きなブース面積を占有しておりました。50GB/2層ディスクに対応し270分のHD記録を実現したHDカムコーダー『PDW-F355』とレコーダー『PDW-F75』、USB2.0 にてPCやノンリニア編集機とダイレクトに接続可能な小型ドライブ『PDW-U1』が展示(今秋発売予定のこと)されていました。ブースには、PCと接続されたマシンが6セット用意され、それぞれの6社の編集環境を並べて展示PDW-U1かPDW-F75を接続したPC環境におりて、SONY、グラスバレー(カノープス製)、Apple Inc. 、Avid、Adove、Soleyのビデオ編集環境を並べて展示しておりました。


12: Cameras and Camcorders:10数年来同じスタイルのブース中央にテレビスタジオの撮影現場を彷彿とさせるようなスタジオセットとモデルさんに、スタジオ照明があたりそのまわりに各種カメラが取り囲みビデオシューティングを体感できるものです。展示されていたカメラの全ては。こちらに一覧表があります。その中からいくつか気になったカメラとカムコーダを紹介しますと、F-23(デジタル・シネマ用のCineAlta対応カメラ)、EVI-HD1(HD対応の首ふりカメラ)、HDC-1000LW(発表からずいぶんたちますが、スタジオ用ハイエンドで納入実績も増えている模様..マルチフォーマットに対応!!)、SDベースの名機DXC-D50の後継機種DXC-D55WSH、HDデュアルフォーマット(1080i+720P)に対応したHDC-1400の記者発表におもわず感涙!(その理由はこちらに)!! HDC-1500Lでは、さらに1080/60、1080/24P、720/60Pをサポート(ほらね、9年前に私が言っていた通りになったでしょ!!!)
カムコーダーの分野では、 3万台を超える納入実績のHDCAMで日本でも発表されたばかりの
HDW-790記者発表)も展示、XDCAM HDの基幹製品PDW-F355、HDのスローモーション撮影に対応したHDC-3300HDC-F950(発表は2003年だが4:4:4をサポートし、スターウォーズの撮影にも使用されたCineAltaの最高機種として健在なり。2本の光ファイバで接続されたポータブルレコーダSRW-1とプロセッサユニットSRPC-1と一緒に使用することも可能。)いつの間にか、ほとんどの機種がフルHD(1920x1080、プログレッシブ)マルチフォーマットに対応しつつあると同時に従来は松下のお家芸であったバリアブル・ピッチへの対応もSONYも同等の機能を提供しています。


13: Digital Cinematography and Storage:こちらのブースでは前述のデジタルシネマに対応した CineAlta規格のカメラ、F-23やHDC-F950の展示に加えて、据置デッキの、“HDCAM-SR"のスタジオレコーダー 『SRW-5800』を発表。スタジオレコーダー初の1080/60p記録(YPbPr 4:2:2モード)や、880Mbps・HD RGB 4:4:4記録(HQモード:圧縮率1/2)に対応。2さらに、宇宙戦艦ヤマトの波動砲のような姿の...XRD技術を使用した4Kシネマに対応の巨大プロジェクタを見ることができました。ブース隣接のステージでは、ハリウッドのプロデューサーによる講演も実施...


ストレージの商品で目を引いたのが、まるで洋服ダンスか家庭用サウナかという大きさのペタ・サーバー、1Gb(ギガバイト)の千倍が1Tb(テラバイト)で、さらにその千倍が1Pb(ペタバイト)でありますが、ペタクラスのデータを格納するテープベースの格納庫が、PetaSite™ Automated Tape Libraryといって、30Tbから2.39Pbをこの1台で収納し、さらにそれを増設するとこのようなシステム構成で最大11Pbまで収納することができます。ハワイのハッブル宇宙望遠鏡すばる望遠鏡では一晩に50Gbを超えるデータを収集し格納しているそうです。通常の映像ライブラリだけではなく、膨大なデータを取り扱う必要性はどんどん増加する傾向にあり、この分野では半導体メモリや、BD、ハードディスク装置よりも記録密度が高く転送速度も速いテープドライブとテープカートリッジを棚に格納してアクセスする方式が主流でもあります。

14: IP TV Cafe:QVCとの提携が発表されその展示を背景にしたCafeまさしくCafeとしてくつろぎの空間を提供されていました。







15: Live Production Systems:大型中継車などで多く採用されているマルチフォーマットスイッチャー『MVS-8000シリーズ』の新商品『MVS-8000G』を発表。これら一連の放送機器のOSは、ほとんど全てLinuxの独壇場です。このスイッチャーは全世界で1200台ほどの納入実績を持っていますが、とてもユニークなサービス体制を提供しています。その話を聞いている最中にすぐ隣のブースにこのサービス環境を設計した張本人がブースの説明要員としてアテンドしていて、その説明内容にすっかり魅了させられてしまいました。



16: Professional Services:その説明要員の名前は、Mr. Karl Heinz, SONY Electronics Inc. NJのソニー社員のようであります。以下、前置きが大変長くなりましたが、




SONYに救世主あらわる,モノ造りのジレンマからSONYは脱却して、
サービス産業の覇者になるか?

随分おおげさなタイトルと思われるかもしれませんが、このプロ用機器のサービスプログラムに大きなSONYのビジネスの可能性を見出して、思わず鳥肌が立ってしまいました。このProfessional Serviceは、インターネット上でユーザー登録をしたプロ用機器の利用者があらゆるサービスをSONYから提供しましょう、というただそれだけのサービスなのですが....説明のパネルに提言されているそのサービス内容と思想は、こりゃ単なるユーザーサポートと違うぞ、これはモノ作りに終始しても利益は薄い、顧客はさらに廉価な製品を購入してしまう、その中でどのようにサービスの質を向上させメーカーと顧客の信頼関係を緊密にし、なおかつサービスそのものを今後の収益に繋げるか...という将来への青写真を見た気がしたのです。

そのサービス内容は、MAX(Module Advance eXchange)と呼ぶSupportNETのサービスのひとつで映像スイッチャーMVS-8000とDVS-9000の購入者に対する保守の一環というもので、プロ用の放送機器の保守管理を1.ユーザーの責任とする、2.ユーザーとSONYが適宜分担する、3.SONYがすべてを請け負うという3つの選択枝の中から...オプション2.を効率よく実現することを目指しています。では、なぜこのサービスプログラムが将来のSONYを担うとまで大袈裟に(?!?)私が思い込むことになったのでしょうか....それは、以下のプレゼン資料を撮影した中にそのヒントが沢山書かれているのです。いつも人間がシステムの運用を監視したり、問題が発生してから対処するのではなく、問題に至るまでの経過をいつもトレースして使用者(カスタマー)の許諾のもとでSONYが経過情報を共有したり、リアルタイムで監視をします。そして...

ちょっと、今日はお仕事が入ってしまったので以下次号ということに、あしからず

では、ふるかわでした

日曜日, 4月 22, 2007

NAB2007にて、その3(SONY前半)


SONYのNAB2007ブース、ストレージ商品の展示にてThe Sharper Imageのマッサージ・チェアを展示しているようでは、松下電器製の300万台の実績と「モミモミ・オンライン」に10年以上先行されているので勝ち目はないとして...なんて書くと...ブーステーマの「ストレスから解放される:Say goodbye to stress.」どころか....SONY内部で展示企画をした人に雷が落ちそうなので...名誉挽回のためにもSONYブース全体の紹介をすることにいたしましょう。


今回のNAB2007 SONYブース(SONYのNAB2007特設ホームページ)においては世界で初めて発表された製品の数々と、それを支える技術に眼を見張るものが沢山ありました。それらは放送機器の新基軸を提言するに留まらず、映画産業、家電製品、先端的な研究機構にも大きな影響を与えることになるでしょう。そのいくつかの技術動向や魅力的な新製品の数々を私なりの視点から網羅してエントリさせて頂きます。今週NAB2007への出張から帰国して出張レポートを書かなければならない貴方のために、そして今回はラスベガスに行けないでBouchonへの再訪を逃した方へのためにも以下...宜しくお付き合いください。


NAB2007ブースのバーチャルツアーはこちらに


途中でヲタク的な機器の詳細な話に興味が無いという方は、全部読み飛ばして最後の章に出てくる「SONYに救世主あらわる:モノ造りのジレンマからSONYは脱却して、サービス産業の覇者になるか?」という部分をご笑覧ください。2週間ほど前に、ダヴィンチの「受胎告知」の現物を上野で見たのだけど私には不謹慎にも何ひとつ得るものが無かったのだけど....今回のNAB2007における、ある展示には....新生SONYの受胎告知を見た気がします。もし、このSONY内部から産まれた小さな萌芽をSONY全体が企業として取り上げることができるなら、SONYという企業はさらに50年いや100年リーディング・カンパニーとして生き残るだけではなく、時代の先導者となり続けるでしょう。私にとってNAB2007を訪問した最大の成果は、これだったと確信しております。(この章は明日以降アップします。あしからず)では、最初にヲタク的な話に付き合って頂きましょう。詳細は、こちらに...


今年のSONYブースは、総合テーマは「Real Systems. Right Now. HD for All」というテーマでラスベガス・コンベンションのサウス・ホール2階に大きくスペースを取って展示されていました。ブースは5つのゾーンNetworked HD, Affordable HD, Beyond HD, Live HD そしてOther Areasにわけられそれぞれ18の個別ブロックにより展示が構成されていました。


01: Recording Mediaブロックのテーマは前述のように「Say goodbye to stress」ですが、SONYの生まれ育ちがトランジスタ・ラジオとテープレコーダーであり、その後のビデオテープ、カセット方式のウォークマン、CD/MD/DVDから各種の光、光磁気ディスクなど多くの記録メディアを手掛けてきました。今回のブースでは、HDV(Mini-DV, DVCAMにも使われる)DigiMasterシリーズ...私もHDV63愛用しています。他のプロ用テープ製品では、従来からのデジベーと呼ばれるDIGITAL BETACAMAそしてHDCAM&HDCAM SR、DISC製品ではBlu-rayとXDCAM(ブルーレーザーを使用したシングルレイヤで23.3Gbダブルレイヤで50Gbのディスク技術、SONYのHDCAMにおける記録媒体の次世代標準と位置付られる方式があります。このグループは、記録媒体をモノとして提供するだけではなく、"Sony Media, Service & Support"と標榜するプロ集団でありまして、数々のエミー賞を受賞するだけでなく、この配布資料の3ページにあるような、Media Recovery Serviceをも提供して「ストレス・フリーの環境」を実現しているそうです。(ナースのコスプレでマッサージチエアの展示なんて前述の本エントリ茶化してしまてごめんなさい、このグループの展示責任者の首が飛ばないようにお願いしますね...>SONYの役員さま)


02: Audio、何といっても話題は、SONYのチューブ・コンデンサー・マイクロフォンの復活でしょう。ソニーのC38はニュースを読み上げるアナウンサーの前にある定番マイクでありますが、レコーディング・スタジオにおける800G/9Xチューブ・マイクロフォンはノイマン、Audix、RODEやAKGなどと同様に多くのアーティストが好んでボーカルの録音などに使われてきました。マライア・キャリーがBOYS II MENと一緒に録音したスタジオ録音シーンにも出てきますね。「受注生産でお値段はマイク1本、68万2500円なり納期は4か月。他のプロ用Audio機器としては、デジタルワイヤレスの機器、DWR-S01DDWT-B01、ヘッドセットマイクのECM-322BCショットガンタイプのECM-680Sが新製品としてラインアップされておりました。


03: HDV、家電製品の高級機であったと思われたFX-1が衝撃のデビューを飾って早数年HDVの市場もすっかり定着した感があります。、残念ながらQUALIAへの展開は生産中止となってしまいましたが、民生機器への展開はシリーズ展開へと進み、さらにその金型、製品仕様をプロ規格(アイリスの調整や、マイクのバランス入力など)にしたHVRシリーズが大好評であります。HVR-Z1UHVR-V1UHVR-A1U(会場の展示では写真のようなバラバラの部品構成で展示されていました。)記録媒体としてHDVテープをサポートするだけではなくHDV形式で直接ハードディスクに書き込むHDユニットもあります。
従来FOCUS当たりからアフターマーケットで提供されていた製品もSONY純正品としてが提供されています。
カムコーダーだけではなく、据置型のHDVデッキ(HVR-M25U、HVR-M15U)が昨年出荷されたことによりHDVの編集環境だけではなく、PCやMacと繋いだ編集環境もさらに充実してきました。
さらに当初よりプロ用のショルダー型でHDV規格の試作機もNAB2007初お目見え(写真)となりました。


04: Anycast Station:Anycast Station, AWS-G500HD, ハイビジョン映像制作からライブコンテンツ・プロデューサーにも使えるポータブル映像編集システム。発表から数年たちましたが、今だに新鮮な感じ...中身は昨今のSONY製品の傾向であるところのLinuxによるもの...SONY製品を支えるOS基盤としてlinuxの台頭は眼を見張るものがあり、テレビ、BDディスクから業務用家庭用カムコーダー、はたまたプロ用放送機器まで網羅しています。


05: IPELA: IPELA、IPELAとは、IPネットワーク対応+BELLA(イタリア語で美しい)の造語なんだそうです(英語の資料はこちらに)。NAB2007の展示ブースでは「H.264のHDリアルタイム送信」をという文字が...これって、アッサリ書いてありますが、実はとんでもない技術でありまして...通常のH.264コーデックはHD品質の映像圧縮変換をするのに高度なハードウェアを使っても7秒から10秒程度の遅延が発生するので、リアルタイム性を確保するのはとても難しい。NTTとNTTエレクトロニクスのNAB2007の出展のメイン技術がまさしくH.264のリアルタイム・エンコーディング技術であったぐらいでありまして...これを控え目にIPELAのボックス(PCS-HG90)のそばに控え目に表示しているのは、まぁもったいない!!と思った次第であります。さて、IPELAの提供するものはひとことで言えば、「INTEGRATED VISUAL COMMUNICATIONS」の世界...IPネットワークを利用して小規模から大規模なテレビ会議システムからブロードキャスト・サーバー遠隔教育システム映像記録システムセキュリティ・システム、医療映像システムなどへの展開を可能にした総合システムです。従来製品のCisco Call Managerに対応した、PCS-TL30, PCS-TL50, PCS-1 PCS-G50, PCS-G70SなどのPCSシリーズに加えて、Gシリーズ、HDに対応したPCS-HG90が発表され展示されていました。このPCS-HG90はHD-SDIの入力信号にて1080x60i, 1080x50i, 480x60i, 576x50i, XGA(1024x768)の幅広いフォーマットに対応し、4か所のマルチポイントに対して512Kbpsから8Mbpsの帯域でIP伝送するものです。ビデオ・コーデックはH.264で....なんと圧縮フォーマットは1280x720pの30かもしくは60フレーム/Sですって、ふーん720pで伝送しているんだ、10年近く前にこのフォーマットをせん滅しないで良かったですねぇ、と感慨深いものありです。そうそう、この展示ブースに転がっておりましたHD対応の首ふりカメラEVI-HD1小さななりにもかかわらず4495ドルもしますが、優れものです。


06: HDXchange: HDXchange: Networked Content Management System
アップル社のFinal Cut Proと、SonyのVegas編集ソフトウェアにビデオ資源(HDVやHDCAMその他)コンテンツを統合管理するRed Hat LinuxベースのNASサーバーです。8TBのストレージはRAID10レベルで保護され、250時間のSD/HD高精細映像を格納することができます。価格は$54000より...映像を格納するRAIDベースのディスクストレージとして考えれば少し高いように感じますが、これは単なるNASサーバーではなくあらゆる素材(DV, HDV, HDCAMその他)から提供されるあらゆるビデオ/コンテンツ・フォーマット(DV, DVCAM、AVI、MXF、Quicktime、XML/HTML そしてMPEG Long GOP HD file format など)をサポートしています。そして、ファイル・シェアリングのみならずEDL(Edit Decision List)という手法を用いて、市販の汎用映像編集環境やWeb編集環境に総合的な映像アセットマネージメントを提供するものです。本機種は2007年1月にアムステルダムで開催されたISE2007も発表されていますが、ラスベガスでの記者発表はこちらに。NASサーバーと一緒に付いてくるサーバーアプリケーション、BROWSE, LOGGING/INGEST,XDCAM GATEWAY, EXPORT, WEB ADMINISTRATION, NKE Linksがあってこそ、このボックスの価値があるというものです。以下のエントリは明日以降に



07: Sonaps


08: Theater


09: Hot Profucts


10: Boradcast and Professional Display


11: XDCAM:


12: Cameras and Camcorders


13: Digital Cinematography adn Storage


14: Live Production Systems


15: Systems Solutions


16: Live Production Systems


17: IP TV Cafe


18: Professional Services



では、ふるかわでした

木曜日, 4月 19, 2007

NAB2007にて、その2

NAB2007の会場を歩いていると、驚愕、本当に顎を外しそうな技術にバッタリと出会うことがあります。それもラスベガスの地に来て初めて出会ったつもりなのだけど、実はテレビ朝日の番組で既に使われていた映像技術はこれがネタだったんだぁ、それもフランス製のソフトで....なんてお話をちょいと...いたしましょう。それは、D'FUSIONというソフトで米国のDEMO2006で話題になり、昨年のInterBEE2006にて幕張でもデモをしていたとこのことで...すでにご存じの方がおられたらごめんなさい。写真だけでは、なにが起きているか判りづらいかもしれませんが、「紙の自動車のカタログを開いて、それをビデオカメラに写すとその映像は...それぞれのページの写真(イメージ)に対応した3DCGがリアルタイム生成されてそのカタログから飛び出しているように映像がレンダリングされ重なって表示されます。空中に浮いて見える自動車の方向角度や俯瞰位置は紙のカタログの向きをカメラに向けて傾けるとその通り3DCGもリアルタイムで動くという次第...このパターン認識はカタログに印刷された写真のみならず、Tシャツに印刷されたロゴとか、人間の顔でも構わないのでたとえば人の顔を動物の頭に取り換えてしまうとか、CGで生成された衣類やメガネなどを実写の人間のボディや顔に被せてあらゆる角度から装着後の映像を見るなんてことが可能になります。動画によるデモはこちらにDEMO2006の発表やテレビ朝日の事例などもあります。眼の前でカタログを開いて回転したり、Tシャツのテクスチャにリアルタイムで生成される3DCGをラスベガスの会場で見たのだけど、本当に新鮮な驚きでありました。人間だけがクロマキー技術(背景に緑や青のスタジオで撮影で、パターンを抜く)抜き出されてバーチャルスタジオにいるような従来のスタイルではなく、実写のある場所に3DCGが出現し、その位置を検出するイメージを回転したり、傾けたり、当然だけれどイメージはそのままにしてカメラ位置を引いたり回り込み、ズーム・パンするだけで3DCGがリアルタイムで生成されるのでありました。誰かが考えても当然今までの技術で実現出来たような気もするのだけど、とても新鮮で「くぅーっ、まいった座布団一枚!!」と叫んでしまいそうでありました。現在の仕様では、カメラからの映像イメージをから位置検出するのにPCを1台、3DCGのレンダリングとオーバーレイにもう1台必要だそうです。そうそう、会社の名前は、TOTAL IMMERSION GROUPです。日本では、株式会社NTIが代理店をしているそうです。


ちょいと、軽い話題も...プラズマや液晶大画面TVを壁に設置するのではなく、壁際のバー・カウンターに設営すると...何とテレビを見る時には昇降装置でスルスルと出てくるというシカケ..どういう構造か興味のある方は、インストール・マニュアルをどうぞ。この会社は何やらプロジェクタやテレビを天井から吊り下げたり、壁面に設置して位置を変えたり、首を振ったりというカラクリの専門会社のようです。http://www.displaydevices.com/flatpanel.html


さらに、思わず笑ってしまいそうな製品名「SeeEye2Eye」に脱帽!!:Webカメラやテレビ会議システムを使っていると、自分の目がカメラ目線ではなく、つい画面に映っているの相手の顔を見てしまったり、メッセンジャーなどの場合にはチャットの文書に眼が向いてしまいます。結果として相手の画面に映っている自分の画像は、視線が下を向いていて相手の目線から目をそらして会話をしているように見えるのが普通であります。テレビ放送の収録時に原稿を読んでいると視線がやはり下を向いてしまうので、カメラのレンズ位置にハーフミラー(半透過性の鏡)を置いてそこに原稿を映し、その奥に収録カメラのレンズを置くという大がかりな装置がニュース・スタジオなどでは使われています。その装置を思い切り小さく作ってパソコンの液晶画面に立てかけてしまい、そのボックスの中にWebカメラを入れてしまえば、なんと原稿を読みながらもしくは相手の顔を見ながら会話ができるではありませんか....そのカラクリは、子供の頃に鏡を2枚と工作用紙で作った潜望鏡の原理なのだけど...NAB2007特別価格で定価50ドルの所を、40ドルにしちゃいます!!ってそのアイディアと心意気に座布団一枚。http://www.bodelin.com/se2e/


ストレスなしの環境:SONYのブースでなにやらナース姿のコスプレお嬢さんが、ストレスから解放されるにはこちらへどうぞ、と手招きをしています。そこには、なんと3台のマッサージ機が置いてあり会場を歩いて疲れたお客さんがマッサージを体験中...
日本では、マッサージ機が置いてある場所もデパートや家電量販店でみかけるのだけど...米国では珍しい風景なり...思わずコスプレのお姉さんに「ところで、ソニーはマッサージ機を出していましたっけ?」と聞いたら「まだ出荷の予定が無いので、今回はSharperImageの製品で代用しています。」ですと...ソニー殿はもちろん沢山の真面目な製品展示もあったので、そのレポートは改めて...


会場には、戦車まで...何をやっている会社の展示だったのか?




では、ふるかわでした

水曜日, 4月 18, 2007

NAB2007にて、その1

ちょっと、ブログのエントリはお休みを頂いて溜まった本を読んだりコンサートへ行ったり、充電期間の1か月でありました。昨日からParisに来ていますと言っても、ここはエッフェル塔のあるラスベガスのParisという名のホテル...エッフェル塔の横に隣のホテル"BALLY's"の看板が見えていますので、ラスベガスってことはバレバレですね。





昨日よりラスベガスでは放送関連のコンベンション、NAB2007が開催されています。放送関連の最新技術に触れて、未来の放送の姿を垣間見ることができるので毎年訪問するのを楽しみにしています。今年の会場でとにかく勢いのあるのは、Apple Inc.でありまして、社名からComputerの名前が消えて本格的に家電製品からプロ用の放送機器までカバーする会社になってしまったようです。その勢いは、SONYやPanasonicのブースの数倍はあろうかというアップルの最大規模のブース展示にも現れていますし、展示内容の中心はFinal Cut Studio2とういう統合編集環境(記者発表1)で、Final Cut Pro6を核とした放送映像の制作から、非圧縮のデジタル・シネマ編集Apple ProRes 422から5.1ch音楽編集を実現するSound Track Pro2、さらに、Colorマネージメントをする新製品のColor、静止画やビヘビアから3DCGをカバーするMotion、エンコード環境のCompressor3からメディア・サーバーのFinal Cut Server詳細資料)まで網羅しています。



NAB2007の速報(Apple関連はこちらに)


日経BP_Tech On


4月15日に報道機関向けに開催されたAppleの説明会(Rob Schoeben, VP of Apps and product Marketing)の内容は、時系列を追ってこちらのengadgetに詳しくレポートが掲載されています。日本語のレポートも既にアップされております...4月27日(金)7時に銀座のアップルストアにて、NAB2007のROADSHOWというイベントが開催されるようです。今回のNAB2007の話題を呼んでいる製品REDとの提携も紹介された模様... 昨年のNAB2006では、こんな値段で4Kカメラができるわけもない、意匠デザインをCADソフトで見せるだけで予約金を頂き...会社は倒産なんてことになるやら...なんて噂も飛んでいたのに、デモ機の展示会場はブースのテントを2重、3重に長蛇の列ができるほどの人だかりでありました。REDのホームページはこちら。こちらのブログに、さらにこちらにも詳しく掲載されております。


マイクロソフトのブースでは、Microsoft Silverlightの展示をしておりました。Adobeのフラッシュ対抗策として正式にNAB2007にて発表、内輪では頑張っているようだけれど...マイクロソフトのブースに居た説明員の知識不足にガッカリ...さらにWindowsLiveサーチにおいて"Silverlight”を検索すると1件もみつかりませんという力の入れよう(今日の時点ではね、アップルが今日付けの発表内容を同日に日本語で全てアップしており、4月27日には銀座でスペシャル・イベントもしようという勢いなのに)....というか、VistaになってからMPEG2の4から6Mb/bpsレベルのSD再生すらコマ落ちや音声の欠落が激しくてミュージック・ビデオの再生などCore2Duoの最新マシンですら、Vista環境ではガタガタで音楽や映像鑑賞どころじゃない...(もちろんXPではOKなのに)という状態...他の環境では今やスムースなHD再生が当たり前なのに...もっと基本的なことをしてから出直して来てね...という感触なり...放送の世界でのマイクロソフトの立ち位置は結構厳しいものがあり..と実感するNAB2007なのでした。


以下、グーグル、オラクル、IBMの看板、AMDのブースでありますが...これまた各社各様...
  





では、ふるかわでした